どう?さやとりには慣れてきた?
うん、でも売りのマイナススワップって結構大きいね。
できればもう少し資金効率よく運用したいな…。
じゃあリスクは上がるけど、買いポジションだけ持って運用してみる?いくつかポイントをおさえれば次のステップとしてはいいと思うよ。
スワップ投資ってやつね! 勉強してみる!
どの高金利通貨で取引する?
さて、少しFX取引に慣れてきたところで、スワップポイントのさやとりに物足りなさを感じられた方もいらっしゃるかもしれません。
さや取りは為替リスクを最小限に抑えた安全度の高い投資方法ですが、両建てになるため必要証拠金が多く、また売りポジションから発生するマイナススワップも比較的大きいので、ちょっと投資効率が悪いことが問題です。
しかも、証券会社の設定するスワップポイントは会社によっても時期によっても違うため、気づいたら「さやとり」になっていなかった、なんていうことにもなりかねません。
そこで、STEP2では高金利通貨の買いポジションだけを持って、スワップポイントを稼ぐためのコツと実践方法をご紹介したいと思います。
もちろん、さやとりよりは為替リスクが増えるので、リスクをなるべく抑えるための工夫をご説明します。
現在、高金利通貨(スワップポイントが高い)とされているのは主に、トルコリラ、メキシコペソ・南アフリカランドの3つです。
これらの通貨を「買い」ポジションで持つ(例:円を売ってペソを買う)と、日本とこれらの国の金利差から、スワップポイント(銀行の利息のようなもの)が毎日入ってきます(正確には曜日や休祝日によって変わりますが、合計すれば365日分入ります)。
このうち、トルコの政策金利は12%と高いものの、まだまだ値下がりするリスクが高く、トルコリラ/円で利益を出すには高いスキルが必要です(2億り夫は2019年にトルコリラで利益を上げて、2020年は勝ち逃げ様子見中ですー詳細はこちらで)。
それに比較して、メキシコペソ・南アフリカランドは政策金利は6-7%程度ですが、レートがそこそこ安定していて、スワップ(+為替)で利益を上げやすい状況にあります。
2,000年代からの長期チャートをご覧頂くとわかるとおり、メキシコペソ、南アフリカランドは比較的安定していて下降リスクが限定的であるのに対して、トルコリラはまだまだ下がる気満々に見えます。
いくらスワップ収入があっても為替で損をすればトータルでマイナスになってしまいますので、よほどうまく回さない限りトルコリラに手を出すのはハイリスクです。
つまり、スワップ投資で成功するには、十分に低いレートで買いポジションを持つことが大切です。
そこで、トルコリラよりは下落リスクの低いメキシコペソと南アフリカランドでのスワップ投資をご提案します。
先ほどと同じチャートを使って、買いポジションを持とうとするターゲットレートをお示ししました。
どちらの通貨も過去最低レートよりもさらに下をカバーするような設定です。
一方で、高値掴みはしたくないので、図のグリーンのゾーンより上では取引はしません。
また、下降リスクを考えて、南アフリカランドの方がメキシコペソよりも厳しめのゾーン設定にしてあります。
その結果、全然注文が入らなくてつまらない時期もあると思いますが、含み損を抱えて値上がりを待つストレスを抱えるよりは精神的にずっと楽な方法だと思います(ちなみにランドは2020.01.31に7.30円を割ったところです)。
レートが低くてリスクも低い、有利なポジションを増やしていくために、「指値」オーダーをするのが便利です。
取引の仕方
それでは実際の取引のやり方をご案内します。
大原則は、とにかく上記のグリーンのゾーン内で「買う」ことです。ここではモデルとして、まずメキシコペソのスワップ投資で50万円を運用する場合を考えます。
2020.02.02現在のレートは約5.7円ですが、これがいきなり半分の約3円以下になることはまずないので、2倍前後のリバレッジで取引をすることは安全だと考えます。
つまり、50万円の資金で100万円強のペソを買うプランを立てます。また、いずれにしても一度に100万円分のポジションを買うのは、より有利な(低い)レートで買うチャンスを逃す可能性が高いです。
②リバレッジは2倍前後に抑える。
③複数のポジションに分けて買う。
この3点を押さえることをおススメします。
だいたい5回くらいに分けて買った方がうまくいくことが多いので、50万円を資金にするモデルケースでは、約2倍のリバレッジで合計約100万円分、一回につき約20万円分を成行注文します(成行注文の仕方はこちら)。
レート5.7円で考えれば、メキシコペソ約35,000通貨(200,000÷5.7 = 35,088)に相当します(計算が面倒なら、だいたいレート5円と考えて40,000通貨を買ってもOKです)。
そして、次に見たときにレートが5.5円に下がっていたら、また35,000~36,000通貨買い足す(参考:200,000÷5.5 = 36,363)…というふうに売買を合計5回します。
少し応用するなら、5.7円で買った場合、その次は0.2円レートが下がったときに買うと決めて、5.5円で36,000通貨の指値注文を置くのもありです。
指値なら狙った5.5円というレートを逃さずに買うことができます。ご参考までに、セントラル短資のiPhoneアプリでの指値注文の仕方を載せておきます。
さて、結果としておよそ19万通貨のペソを持つことに成功しました(下記モデルケース)。
買いポジション | 通貨単位 | 円換算 |
5.7 | 35,000 | 199,500 |
5.5 | 36,000 | 198,000 |
5.3 | 38,000 | 201,400 |
5.1 | 39,000 | 198,900 |
4.9 | 41,000 | 200,900 |
(平均レート = 5.28) | 合計 189,000通貨 | 合計998,700円 |
このとき毎日入ってくるスワップポイントは、セントラル短資だと1万通貨あたり11円(2020.02.02現在)なので、11 x 18.9 = 208円になります。
1年間保有すると208 x 365 = 75,920円になります。
50万円の運用資金で計算すれば、年利換算で15.1%の利益が出ることになります。
現在のメキシコの政策金利が7.5%、リバレッジ2倍の運用なので、だいたい期待される数字だと思います。
メキシコペソFX取引に向いている証券会社は?
南アフリカランドFX取引に向いている証券会社は?
南アフリカランドについても、メキシコペソと同じやり方で取引が可能です。南アフリカランドのFX取引におすすめの証券会社をご紹介しておきます。
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