「ナスダック100トリプル_ヘッジャー」の仕組み理解していますか?
インヴァスト証券トライオートETFには、「ナスダック100トリプル」シリーズがあります。
2億り夫婦は、分散投資の一環として、「ナスダック100トリプル_ヘッジャー」を使った自動売買をしています。
約2か月半で199,846円の利益を上げており、現在(2020年2月)のような上昇トレンド相場にフィットした優れたシステムだと思います。
なんですが、「ナスダック100トリプル_ヘッジャー」の18個の買いトラップには、いずれも異なるフォロー値とカウンター値が設定されていて、なんだか2億り夫婦のような素人にはわかりにくい仕組みになっています。
仕組み、特にリスクについて理解できるものに投資するのが安全に資産運用する秘訣です。
みなさんはナスダック100トリプル_ヘッジャーの仕組みをきちんと理解されていますか? 「ヘッジャー」はどのくらいリスクをヘッジしてくれるのでしょうか?
一つのモデルとして、最近新しく始めたセットの2020年2月13日の状況をもとに、ナスダック100トリプル_ヘッジャーのシステムについて解説してみたいと思います。
上昇時のナスダック100トリプル_ヘッジャーの27トラップの挙動
ナスダック100トリプル_ヘッジャー1セットは、買い注文18個(下記トラップ1-18)とリスクヘッジ用売り注文9個(トラップ19-27;青字)の計27トラップから成ります。
買いトラップはさらに二つのグループに分けられます。
例えばトラップ17は、116.5 USDに上がった時、あるいは96.78 USDまで下がった時に注文が入ります。
これをもとに、今後相場が上がっていった場合の挙動がどうなるかを図にしたのが下記の図です(カラフルにして遊んでいる間にわかりにくい図になってしまったかもしれません。トラップ番号は上のtableと対応していません)。
例えば一番右のポジション18を例にとると、「115.89になると買い注文が入る→利確幅1.91 (= 117.80) で決済→フォロー値2.43 (= 120.23)で待機→買い注文→利確幅1.91で決済…」というサイクルを繰り返して順々に上がっていきます。
その間にポジション1−4はもっと細かくこのサイクルを繰り返します。
それぞれのトラップが5サイクル動いたときが上の図です。
そして、レートがだんだん上がっていくと実際には下記のように動いていきます(カラフルなのが楽しくて遊んでいるだけ)。
ただ、相場が急に跳ねたりした場合にどうなるのかは、よくわかりません…たぶんバラバラになります。 それと、現在のように相場が今のように上がっても、ヘッジャー部分が一緒になってついてきてくれるわけではないので、暴落したときにヘッジし始めるのが遅れます(追記:2020年2月18日インヴァスト証券さんが設定値を上げて対応しています)。
実際に、2億り夫婦が2019年の年末に運用開始した時点でナスダック100トリプルの相場は82ドルでしたが、2020年2月には約115ドルまで上昇しています。
相場が上昇したことによって1ポジションあたりの必要証拠金は自動的に上がっていきます。
相場がどんどんと上がっていく分にはいつまでも稼ぎ続けてくれると思いますが、そのうち来るであろう暴落時に危険な香りがします。
そこで、次にナスダック100トリプル暴落時の挙動についてみてみます。
暴落時のナスダック100トリプル_ヘッジャーの27トラップの挙動
米国株をはじめ、世界的に株式市場が好調で、2020年2月現在、ぐんぐんと史上最高値を更新しています。
2億り夫婦のトライオートETFナスダック100トリプル_ヘッジャーも月平均約6万円くらい稼いでいてくれますが、こういう時こそバブルがはじけた後のリスクを考えておく必要があります。
特に、ナスダック100トリプルは結構派手に下落しますから、要注意です。
ここで大事なのは、下落幅を考える際に絶対値(例えば71から31まで40 USD下落した)ではなく、比率(71から31まで58%下落した)を考慮することです。
ナスダック100トリプルは、その名の通りナスダックを3倍してありますから、絶対値で考えることはリスクの過小評価につながります。
現在のレートの115から40 USD下落して75 USDになるのと(35%の下落)、58%下落して115 から48 USDになるのでは大違いです。
リーマンショック級のショックがなくても60%くらいは平気で落ちるので、備えが必要です。
注記:2020年2月18日にナスダック100トリプル_ヘッジャーのヘッジャー部分のトラップの価格設定が変更になりました。ここから先は2020年2月18日の変更を踏まえた内容になっています。旧設定でのヘッジ機能についてはこちらのページをご参照ください。
ナスダック100トリプル_ヘッジャーはどれくらい「ヘッジ」してくれるのか?
では、下落時にもリスクを「ヘッジ」してくれるというナスダック100トリプル_ヘッジャーは、どのくらいヘッジしてくれる仕組みになっているのでしょうか?暴落時には含み損がどれくらい膨らむのでしょう?
現在値を基準にして結論から言うと、最大で36%程度含み損を軽減してくれます。
なるべくシンプルにするために、まず下記の仮定をおきます。
それでは、これから皆様を下落の旅にお連れします笑。
115 → 96.78
買いポジション12-18の買い注文が入り、含み損が膨らむスピードが加速します。
96.78 → 93.72
買い注文1-18の含み損が膨らんでいきます(含み損がトップスピードで膨らむ)。
93.72 → 65.71
ヘッジャー19-27が順に稼働すると同時に、一部のヘッジャーは決済が始まります(含み損が減速はするけど膨らむ)。
65.71 → 41.90
ヘッジャー19-27がすべて稼働する一方で、決済も続きます(含み損の膨らみが一番緩やか)。
41.90以下
再び含み損が増えます(トップスピードで膨らむ)。
これをグラフにすると下記の青い折れ線になります。比較のために、ヘッジャー部分の19-27がなかった場合の含み損(一定の速度で膨らむ)を赤線でお示しします。 ヘッジ用トラップ19-27がなかった場合と比較したとき、下落時のリスクヘッジ分(図のグリーン部分)の含み損に占める割合は下記のようになります。
つまり、最大で約36%ヘッジしてくれることがわかります。
また、暴落したときのレートによって、どのくらい証拠金を入れておいたらいいかが上のグラフからわかります(あくまで単純化したモデルですので、大雑把に把握するためのデータだと思ってください)。
ナスダックトリプル(USD) | ヘッジ率(%) |
100 | 0.0 |
93.72 | 0.0 |
77.145 | 12.0 |
60.57 | 28.0 |
51.24 | 34.7 |
41.9 | 35.8 |
30 | 30.4 |
2020年2月13日現在、ナスダック100トリプル_ヘッジャーの推奨証拠金は1セットあたり118,536円ですので、だいたい30 USDくらいまで耐えられる数字になっていると思われます。
このまま相場が上がっていくと必要な証拠金も増えてきますから、その点に注意する必要がありそうです。
暴落時のヘッジャーの扱いについて
ちなみに、実際に暴落してヘッジャーが作動したものの、それほどひどい暴落ではないときには、どうやって扱うか難しいところです。
軽い下落だけでヘッジャーをひっかけて、その後相場が戻ってくるとヘッジャーは損切りされます。あるいは、下落局面でも一直線に下がらずジグザグに下がっていくと、やはり損切りラインを丁寧にひっかけながら下落していく可能性があります笑。
ですので、むしろヘッジャーを置いただけ損をすることにもなりかねません。
ナスダック100トリプル_ヘッジャーはもともと下落時に対応してくれるプログラムを、という要望に応えてインヴァスト証券さんが作られたものだそうですが、2億り夫婦はヘッジャー部分だけ稼働停止にしてナスダック100トリプル_ヘッジャーを運用しています笑。
その場合は上のグラフでは赤線に沿って含み損が増えていきますから、十分な証拠金を入金しておく必要があります。
個人的にはライジングを復活させてほしいですね。
仕組みを理解した上での決断です。
カスタム自動売買の可能性?
ナスダック100トリプル_ヘッジャーはそこそこ稼いで暴落時も最大30%程度まで含み損をヘッジしてくれることがわかりました。
ただ、レートが急に上下に動くと、取り残されるポジションが発生したりして、しばらく持っているとバラバラでわけわからない感じになりますね。
また、上記で見てきたように、下落時にはたとえバラバラになっていても、18個のポジション全てがご丁寧に買いポジションを入れて、それ以降の暴落で確実に含み損を増やしてくれます笑。
もちろん、数か月から数年待てば上がってきてくれると思いますが、暴落後の含み損を減らせるのであれば、その分安いところで新たにナスダック100トリプルを始めるなり、他のものに投資したりすることができます。
そこで、2億り夫婦は、もう少し単純な自動売買システムを作って、下落時のリスクを下げられないか検証してみました。
その結果は毎月更新していますので、参考にしてみてください(一例:2020年8月運用成績)。
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